「生命保険税務の最新動向」についてのセミナーへ

ファイナンシャルプランナーの資格を取ってから20年くらいになる大阪八尾の税理士・社会保険労務士の阿部ミチルです。

歳を感じますね、20年…

ファイナンシャルプランナーという資格は、今でこそメジャーになっていますが、資格を取ったばかりの頃は認知度2%くらいな感覚の資格でした(汗)当時勤めていた会計事務所の所長に「この資格は取っておいたら将来役に立つよ」と勧められて取った資格で、そのとき住んでいたのは山形でしたが、試験会場で一番近いのは東京だったので、東京まで行って試験を受けて、帰りはせっかくなので東京タワーで夜景をみて帰ってきたのを覚えています。

さて、ファイナンシャルプランナーのお仕事の一つとしてライフプランの見直し、ご提案があります。

その際に関わってくるのが生命保険です。

今日は「生命保険税務の最新動向~2017年度税制改正を踏まえて~」というセミナーに参加してきました。

内容はとても盛りだくさんでした。

その中で、平成29年度の税制改正ではないのですが、平成27年度税制改正大綱に盛り込まれていた保険契約の異動に関する調書が平成30年1月1日以後から適用されるというお話がありました。

平成27年度改正は、次のような内容となっています。

1.死亡による契約者変更の場合の調書の新設

保険会社等は、生命保険契約等について死亡による契約者変更があった場合には、死亡による契約者変更情報及び解約返戻金相当額、保険金等の支払時の契約者の払込保険料等を記載した調書を、税務署長に提出しなければならないこととする。

現状は、保険金が支払われたときに支払調書を税務署長に提出していますが、平成30年1月1日以後は保険金が支払われていなくても死亡によって契約者が変更された場合は支払調書の提出が必要となりました。

これは、契約者(保険料負担者)と被保険者が同一人でないケースで契約者が死亡し、契約者名義を変更した場合に、その時点での解約返戻金相当額が相続財産となり相続税の課税対象となりますが、保険金が支払われたわけではないので支払調書は提出されず、税務署側がこれを把握できないという問題があったため、このような問題を改善するため国税庁の要望により改正されたものになります。

2.保険金等の支払調書の記載事項が追加

生命保険契約等の一時金の支払調書について、保険契約の契約者の変更(契約者の死亡に伴い行われるものを除く。)があった場合には、保険金等の支払時の契約者の払込保険料等を記載することとする。

これは、契約者名義を変更した後に保険の満期や解約をした場合、本来は変更前の契約者が負担していた保険料相当額に対応する受取保険金は贈与税の対象となるのですが、支払調書は支払時点での契約内容で作成されるため、契約途中で名義変更があったことを税務署が把握できないという問題に対処したものとなっています。

 

課税漏れがないように改正されたわけですが、例えば、父が契約者(保険料負担者)で子が被保険者だった場合で、契約者を父から子に変更した後に父が亡くなった場合について考えてみます。

父が負担した保険料に対応する部分は相続財産とみなして相続税の課税の対象となりますが、死亡による契約者の変更ではないため、上記1ではなく上記2の改正で課税漏れを防ぐということになります。しかし、上記2は一時金が支払われたときに支払調書が提出されるので、相続時点での把握はできず、事後的に把握するということになるので、この点についても改正されていく余地が残っています。

上記1,2の改正は平成30年1月1日以後の契約者変更について適用されます。

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